スポーツ界において、バスケットボールやバレーボールの選手は突出して高身長であるケースが目立ちます。この現象から「日常的にジャンプを繰り返す競技をすれば背が伸びる」と直感的に信じられてきました。しかし、スポーツ科学の視点から冷静に分析すると、そこには「競技による身体適応」と「生存バイアス(淘汰)」という二面性が存在します。
競技レベルが上がるにつれて高身長の選手が有利になるため、結果として背の高い選手がコートに残りやすいという選抜要因は否定できません。とはいえ、ジャンプによる下半身へのリズミカルな荷重負荷が、骨の形成を促すシグナルとして機能している点も事実です。骨は長軸方向(縦方向)に適度なメカニカルストレスを受けることで骨密度を高め、代謝を活性化させます。「跳ぶだけで無制限に伸びる」という過剰な期待は誇張ですが、「健全な骨成長を後押しする有効な刺激である」という捉え方が医学的に最も正確です。