仕掛け人は、浄土宗・龍岸寺の住職を務める池口龍法氏だ。僧侶でありながら編集者、プロデューサーとしての顔も持つ池口氏は、既存の仏教界の枠組みにとらわれない柔軟な発想で数々の話題を巻き起こしてきた。
「仏教は本来、その時代で最も先鋭的なメディアを使って人々に伝えられてきたはずです」と池口氏は語る。平安時代や鎌倉時代において、巨大な仏像や極彩色の絵巻物は当時の最先端テクノロジーだった。ドローンやデジタルメディアを使うことは、歴史的に見れば極めて正統な仏教のアプローチに過ぎないというわけだ。形式にとらわれず、人々の心にフックをかける。その冷徹なまでの情熱が、寺院を未知の領域へと押し広げている。