CMでのブレイクとほぼ同時期、彼女の役者としての才能を決定づけたのが、映画『がんばっていきまっしょい』(1998年)だ。愛媛県松山市の高校ボート部を舞台に、女子ボート部の設立に奔走する主人公・篠原悦子(悦ネエ)を熱演した。
ノーメイクに近い素顔で、泥臭くオールを漕ぐ姿。挫折に涙し、それでも前を向く瞳の強さ。スクリーンの中で呼吸する彼女は、もはやCMの「なっちゃん」ではなかった。この演技が高く評価され、日本アカデミー賞新人俳優賞をはじめ、数々の映画賞を総なめにする。映画界は、新たな本物の才能の誕生を確信した瞬間だった。