的場静司は、夏目貴志が持つ常人離れした強大な妖力と、妖を引き寄せる異質な気配にいち早く目をつけました。以降、作中では度々夏目の前に現れ、的場一門への勧誘を執拗に繰り返しています。
的場が夏目を狙う目的は、単に優秀な駒を手に入れたいというだけにとどまりません。祓い屋業界全体の後継者不足や、強大な妖に対抗できる本物の術者が減りつつある現状に危機感を抱いており、夏目のような突出した力を持つ人間が、無防備なまま野放しになっていること自体が危険であると考えているためです。
夏目は「妖を道具として使役し、傷つける」的場のやり方に強い反発を覚えています。一方の的場も、夏目が妖怪たちと心を通わせる生き方を「甘い」「いつか喰い殺される」と冷酷に警告します。しかし、利害が一致した際には共闘することもあり、的場は夏目の甘さを否定しながらも、その真っ直ぐな行動力をどこか面白がるような、複雑で歪んだ関係性を築いています。