現場取材や沿線コミュニティ(SNS・掲示板・地域アンケート)の生の声を精査すると、運賃に対する不満と日常の快適性に対する満足感という、二面性のあるリアルな実態が浮かび上がってきます。
浦和美園駅周辺の分譲マンションに暮らす30代の会社員男性は、次のように語ります。
「月々の通勤定期代は全額会社から支給されるため、普段の通勤で運賃の高さを意識することはほとんどありません。それよりも、朝の通勤ラッシュ時に始発駅から確実に座って大手町や永田町方面まで行けるアドバンテージは何物にも代えがたいです。雨天時も地下鉄構造なので台風や強風で運転見合わせになるリスクが極めて低く、精神的なストレスが激減しました。」
一方、私用で都内へ頻繁に出かける主婦層や若年層からは、次のような率直な意見も聞かれます。
「家族4人で休日に後楽園や麻布十番へ出かけると、往復の切符代だけでかなりの出費になります。JR川口駅や浦和駅と比較すると、ふらっと都内へ出かける際の心理的ハードルは確かにあります。ただ、東川口で武蔵野線に乗り換えれば越谷レイクタウンや府中方面へも出やすく、街自体が新しくて落ち着いているので子育て環境としては満足しています。」
全線にホームドア(フルスクリーンまたは可動式ホーム柵)が完備され、踏切事故の心配が皆無である点や、ベビーカーでの移動がしやすいバリアフリー設計は、現地を歩くファミリー層からも一貫して高い支持を得ています。