端正なルックスから一見すると順風満帆なエリートコースを歩んできたように映る木村アナですが、その原点は汗と埃にまみれた泥臭い下積み生活にあります。秋田県立秋田南高等学校から上京し、法政大学法学部政治学科に進学した木村アナは、学生時代に東京・浅草の老舗人力車専門店「時代屋」で俥夫(しゃふ)のアルバイトに没頭していました。
木村拓也アナウンサーの身長は178cmと恵まれており、大学4年間で重い人力車を毎日何十往復も引き続けたことで、強靭な足腰と見事な筋肉が鍛え上げられました。当時の浅草で「指名が途切れない人気車夫」として知られた背景には、単なる体力だけでなく、観光客の出身地や好みに合わせて瞬時に話題を選び分ける卓越したコミュニケーション能力がありました。
この浅草での原体験は、入社後のキャリアを決定づけます。夕方の情報番組『みんなのニュース』内で放送された「上を向いて歩こう」の中継コーナーでは、自ら人力車を引いて日本全国を行脚。雨の日も風の日もカメラの前で満面の笑みを絶やさず、地元住民と肩を組んで生中継を成立させるタフネスさは、まさに浅草の路上で叩き込まれた人間力そのものでした。