慎本真のキャリアを語る上で欠かせないのが、商業漫画家としての確固たる実績です。単なる「絵が上手なYouTuber」ではなく、少女・女性向け漫画の激戦区で長年読者を牽引してきたプロ作家としての土台があります。
ブレイクのきっかけとなったのが、WEBコミックサイト『COMICポラリス』で連載された『SSB ―超青春姉弟s―』(スーパーシースチューデント)です。見た目はリア充、中身は残念なオタクやマイペースな姉弟2組の日常を描いた同作は、テンポ抜群のコメディと微笑ましい人間関係が読者の心を掴み、2013年秋にはテレビアニメ化を達成。全11巻に及ぶ長期連載となり、慎本真の名を一気に全国区へと押し上げました。
さらにその人気を不動のものとしたのが、同じく『COMICポラリス』で連載された『推しが我が家にやってきた!』です。「大ファンである最推しのアイドルが、ある事情から自宅にやってきて同居することになる」という夢のような設定を描いた本作は、ドルオタ女子の切実な心理描写と胸キュン展開の融合で電子書籍市場を中心に爆発的なセールスを記録。ドラマCD化などのメディアミックスも展開され、キャラクター描写力とストーリーテリングの巧みさを改めて証明しました。
彼女の作品に通底しているのは、「人間のちょっとダメで愛おしい部分」を肯定する視点です。完璧なヒーローやヒロインではなく、どこか空回りしたりオタク特有の熱量で暴走したりする登場人物たち。この温かい人間観察眼が、後のYouTube発信における指導力や共感力にも直結しています。