阿弥陀山清水寺の起源は平安時代初期にまで遡ります。寺伝によると、大同2年(807年)に征夷大将軍・坂上田村麻呂が東夷征伐の帰途、この地に観音菩薩を勧請して開創したと伝えられています。また一説には、奈良時代の高僧・行基菩薩が草創に関わったとも言われ、古くから山岳信仰と観音信仰が融合した神聖な修験の地として崇敬を集めてきました。
現在の宗派は真言宗智山派に属し、本尊には慈悲深い十一面観世音菩薩が祀られています。戦国時代には武田信玄をはじめとする信濃の武将たちからも篤い保護を受け、幾度の戦火や山火事を乗り越えて法灯を守り継いできました。
古くから伝わる阿弥陀山清水寺のご利益は、厄除開運、家内安全、所願成就にとどまらず、とりわけ十一面観音の功徳による「現世での苦難救済」と「心身の病気平癒」に強い霊験があると信仰されています。山深い静寂のなかで手を合わせると、日常の雑踏で乱れた心が自然と整っていく感覚を覚える参拝者が少なくありません。