小山薫堂の肩書を一つに絞ることは、もはや不可能です。2026年の活動状況を俯瞰すると、従来の「放送作家」という職能定義を完全に刷新した、総合文化プロデューサーとしての姿が浮き彫りになります。
大きな転機となったのが、2026年日本国際博覧会(大阪・関西万博)におけるテーマ事業プロデューサーとしての活動でした。小山がプロデュースを担当したシグネチャーパビリオン「EARTH MART」は、「いのちをつむぐ」をテーマに日本の食文化と循環型社会の未来を提示し、国内外から熱烈な支持を集めました。博覧会閉幕後もそのレガシーは各地の地域創生プロジェクトへ受け継がれており、自治体や大手食品メーカーとの共同開発事業が2026年現在も活発に稼働しています。
実業家としての側面でも、2006年に設立した企画会社株式会社オレンジ・アンド・パートナーズの代表取締役社長として、ブランディングや空間プロデュースを多数手掛けています。さらに2011年に暖簾を引き継いだ京都の創業1856年の老舗料亭『下鴨茶寮』では、代表取締役社長兼会長として伝統の技を守りながらも「料亭の味をご家庭に届ける」EC事業や海外展開を推進。伝統文化のアップデートに成功した経営モデルとして経済誌でも高く評価されています。
加えて、京都芸術大学の副学長および芸術学部情報デザイン学科教授として教壇に立ち、企画論や課題解決のメソッドを次代のクリエイターへ惜しみなく伝承。「人を喜ばせることすべてが企画である」という一貫した教育方針は、学生や教育関係者から極めて厚い支持を得ています。