ゴン=フリークスが直線的で純粋な強化系の道を突き進んだのに対し、父ジンのオーラ運用はどこまでも柔軟で多面的だ。世界樹の頂上で交わされた父子の対話は、二人の能力に対するアプローチの決定的な違いを浮き彫りにした。
ゴンは目の前の敵を打ち倒すために全霊を傾けるが、ジンにとって戦闘は目的ではなく、知的好奇心を満たすための過程に過ぎない。ゲーム『グリードアイランド』をゼロから構築した実績が示す通り、ジンは広大なルール空間を支配し、他者の能力を調和させるゲームマスターとしての才能を併せ持つ。
力でねじ伏せるのではなく、盤面そのものを掌握する。息子の真っ直ぐな狂気とは対極にある、老獪かつ少年の無邪気さを残したジンの戦い方は、念能力という概念の奥深さを改めて知らしめている。