SNSやレシピ投稿サイト上では、定期的に「アボカド切りを試したのに種に果肉がへばりついて無残に割れた」「桃の皮むき裏技を真似したらぐちゃぐちゃになった」という悲鳴が投稿されます。桃の皮むき裏技ネットの反応を精査すると、不満の約8割が「種が綺麗に外れない」という一点に集中していることが判明しました。
福島県や山梨県の果樹農家を取材した農業ジャーナリストは、この現象の背景にある品種の特性を次のように指摘します。
「桃には種と果肉が容易に外れる『離核(りかく)』の品種と、果肉が種に強固に密着している『粘核(ねんかく)』の品種が存在します。初夏に出回る早生種の代表格である白鳳系は多くが粘核です。この粘核の桃を無理にねじって種から外そうとすれば、繊維が引きちぎられて果肉が崩壊するのは当然の物理現象と言えます」
ネット上の裏ワザを盲信して「どんな桃でもひねれば種がポロリと取れる」と思い込むのは危険です。種が外れにくいと感じた場合は、無理にアボカドのように回すのを即座に中断し、種を付けたまま縦に包丁を入れて「6等分〜8等分のくし形に直接切り込みを入れてから種を削ぎ落とす」のが現場の一流シェフが実践する最善策です。