日本放送協会(NHK)の連続テレビ小説『ひよっこ』(テレビドラマ)は、激動の高度経済成長期を生きる名もなきヒロインの日常を温かく描き出した。大きな事件や劇的な悲劇が起きるわけではない。それでも、有村架純演じるみね子の小さな一歩と東京・奥茨城の人々の交情は、毎朝の視聴者の心を確かに救っていた。
対照的に、TBSテレビの日曜劇場『陸王』(テレビドラマ)が放ったのは圧倒的な男たちの情熱だ。百年続く足袋屋「こはぜ屋」がランニングシューズ開発に挑む姿は、理屈抜きのカタルシスを生み出した。倒産危機の連続、大手スポーツメーカーの横やり、ランナーの挫折と復活。泥臭い挑戦の軌跡に、日本中が拳を握りしめた。