1980年代、セ・リーグを席巻した広島東洋カープの黄金時代。その司令塔としてインサイドワークを仕切っていたのが達川氏である。「ミスター赤ヘル」と称された大打者・山本浩二氏らを擁する強力打線を裏から支え、投手陣の持ち味を極限まで引き出すリードでチームを何度も頂点へと導いた。
山本浩二氏をはじめとする偉大な先輩たちとの信頼関係は、厳しさと情熱が同居するロッカーの空気感の中で育まれた。投手の一投手一投に命を吹き込み、相手打線の狙いをことごとく外す配球術は、当時のカープが誇る鉄壁の野球そのものであった。