階段で胸が締め付けられる?労作性狭心症の前兆と心筋梗塞を防ぐ治療法について知っておくべき ポイントを分かりやすい構成で解説いたします。
胸の痛みを感じた際、それが「労作性狭心症」なのか、血管が痙攣する「冠攣縮性狭心症(異型狭心症)」なのか、あるいは血管が完全閉塞する「急性心筋梗塞」なのかを見極めることが救命の分岐点となります。日本循環器学会の診療ガイドラインでも、病態ごとの発症パターンとリスク評価の重要性が示されています。
項目労作性狭心症冠攣縮性狭心症急性心筋梗塞発症のタイミング運動時・階段昇降時・労作時夜間から早朝・安静時・飲酒後労作時・安静時を問わず突然発症痛みの持続時間数分〜10分程度(安静で軽快)数分〜15分程度30分以上持続(安静にしても治まらない)痛みの性質・強さ胸の圧迫感・締め付け感(絞扼感)激しい締め付け感・胸部圧迫感耐えがたい激痛・冷や汗・吐き気・呼吸困難冠動脈の病態動脈硬化による器質的狭窄(70%以上)血管の異常収縮(スパスム/痙攣)プラーク破綻による血栓形成・完全閉塞(100%)ニトログリセリン反応速やかに効果あり(1〜2分で寛解)速やかに効果ありほとんど効果なし(無効)緊急受診の判断数日内に循環器内科を受診・検査早期に循環器内科で確定診断躊躇せず直ちに119番(救急車要請)
労作性狭心症と冠攣縮性狭心症の鑑別においては、発作が起きる時間帯と行動状態が大きな指標となります。もし胸の痛みが15分以上続き、冷や汗や強い吐き気を伴う場合は、すでに心筋梗塞へ移行して心筋壊死が始まっている可能性が高いため、我慢せず即座に救急車を呼ぶ必要があります。