関西圏以外からの旅行者、さらには近隣の大阪・京都に住む人々でさえ陥りがちな最大の誤解が、「関西主要都市の気温はどこも似たり寄ったり」という先入観です。気象庁の長期統計データを紐解くと、確かに神戸と大阪の観測所における最高気温の差は0.5〜1.5℃程度に収まる日が一般的です。
しかし、決定的に異なるのが「風の吹く方向と強さ」です。大阪市内は高層ビルが密集し平坦な土地が広がるため、日中に蓄えられた熱が逃げにくいヒートアイランド現象が顕著に現れます。対して神戸は、南の海から冷涼な風がダイレクトに吹き抜け、日没後は六甲山から冷たい風が一気に吹き下ろす構造になっています。その結果、夕暮れ時からの気温低下カーブが大阪に比べて格段に急激です。
ネット上の簡易的な天気予報だけを見て「大阪と同じ服装で大丈夫だろう」と判断すると、日没後のメリケンパークや六甲山展望台で芯から冷え切ることになります。また、日中の日差しに惑わされて薄着のままディナーや夜景クルーズに向かうのも避けるべき落とし穴です。日没後の温度急降下を前提にした事前の備えこそが、神戸デート服装失敗しない理由の根幹を成しています。