企業のDX推進室や情シス部門に寄せられるExcelトラブルのログを調査すると、数値表示に関する相談件数は年間を通して高水準を維持しています。特に四半期決算や年度末報告の時期になると、「前年比のセルを手作業で修正していたら深夜残業になった」「他部署から送られてきた集計表の合計が合わない」といった悲鳴がSNSや社内チャットツールに溢れかえります。
ある大手製造業の経理担当者は、取材に対して次のように現場の苦悩を語っています。
「中途社員や若手社員が作成した差異分析シートをチェックすると、プラス記号を出すために無理やりテキスト関数で加工したり、先頭に空白を挟んでいたりして、マクロを走らせた瞬間にエラーで止まる事故が頻発していました。エクセル表示形式のユーザー定義詳細まとめをチーム内共有テンプレートとして固定化してからは、そうした人的ミスがほぼゼロに激減しました」
インターネット上の質問コミュニティ(Yahoo!知恵袋やQiita等)でも、「プラスマイナス表示のせいで数値が文字列として扱われ、VLOOKUP関数がヒットしない」という相談が月間数十件ペースで投稿され続けています。本質的な解決策を知らないまま対症療法を重ねることが、日本企業のバックオフィスにおける労働生産性を著しく削っている実態が浮き彫りとなっています。