軽井沢銀座通りを訪れる旅行者の層は、単一ではありません。世代や目的によって、その受け止め方は劇的に分かれています。編集部が現地で実施したヒアリング調査から、リアルな生の声を紹介します。
「毎年夏に旧軽井沢の別荘に滞在しています。昭和の頃の静けさを知る身としては、日中の団体バス観光客や修学旅行生で通りが埋め尽くされる光景には正直疲弊します。ただ、朝8時台の『フランスベーカリー』や『浅野屋』で焼きたてパンを買い、誰もいない通りを愛犬と散歩する時間の尊さは、今も昔も何一つ変わっていません」(60代・別荘所有者)
「SNSで話題のスイーツやジャムのお店を目当てに来ました。想像以上におしゃれで写真映えする路地裏のテラス席が多くて大満足です。ただ、人気店は昼過ぎに長蛇の列になり、駐車場を探すだけで40分近くロスしてしまったのが誤算でした」(20代・女性観光客)
現場観察で明確になったのは、「時間帯による街の二面性」です。午前11時から午後3時にかけてのピークタイムは、喧騒に包まれる典型的な観光ストリートの様相を呈します。しかし、朝の霧が立ち込める静寂の時間帯や、夕暮れ時に街灯が灯りショップの明かりが石畳に反射する時間帯には、100年前から続く高原避暑地ならではの凛とした空気が色濃く残っています。