死の影は、敵対する白装束の陣営にも容赦なく降り注いだ。伝導者を信奉し、全人類の滅亡を渇望した狂信者たち。だが、彼らが迎えた最期には、カタルシスも勝利の余韻もない。ただ不気味な虚無感が広がっていた。
スミレの歪んだ破滅願望、Dr.ジョヴァンニが昆虫と機械に成り果てた果ての崩壊。彼らは救いようのない悪として描かれながらも、行き場のない絶望に呑まれた人間の成れの果てだった。命を燃料として使い捨てにする世界の構造そのものが、彼らの肉体をボロボロの灰へと変えていく。悪意の散り際すら美化しない乾いたリアリズムが、そこにはあった。