国の重要無形文化財「歌舞伎」の保持者として各個認定を受ける、いわゆる人間国宝。現在、役者(立方)として第一線で舞台に立ち、存命している名優たちは日本屈指の至宝として圧倒的な存在感を放っています。
現在認定されている主な歌舞伎俳優の顔ぶれは以下の通りです。
・七代目 尾上菊五郎(音羽屋):江戸歌舞伎の粋と世話物の世話狂言を極めた、名実ともに劇界の精神的支柱。
・十五代目 片岡仁左衛門(松嶋屋):上方歌舞伎の気品と色気、情愛あふれる和事から悪の凄みまで自在に演じ分ける大スター。
・五代目 坂東玉三郎(大和屋):当代随一の女方として独自の美意識を確立し、世界的にも高い評価を得る孤高の美の探求者。
・二代目 松本白鸚(高麗屋):重厚な口跡と堂々たる風格で古典の名作を牽引し、現代劇やミュージカルの第一線も歩んできた巨星。
・五代目 中村歌六(播磨屋):深みのある演技と抜群の存在感で舞台を引き締める名脇役。2026年の認定時には、脇役の卓越した技術が正当に評価されたことで大きな話題を呼びました。
これら5氏に加え、舞台を音で支える竹本(義太夫節)、長唄、鳴物などの演奏家・地方(じかた)にも人間国宝が存在し、役者と演奏家が一体となって総合芸術としての歌舞伎を守り続けています。