戸塚純貴のユニークな人間味を語る上で欠かせないのが、その生い立ちと家族関係です。岩手県盛岡市出身の彼は、もともと芸能界志望ではなく、自動車整備士を目指して専門学校に通い「三級自動車シャシ整備士」などの国家資格を取得したという、若手俳優としては極めて異色の経歴を持っています。大型自動二輪免許や小型船舶操縦士免許を保有するなど、機械いじりやアウトドアを愛する職人気質なバックボーンを持っています。
そんな彼を芸能界へと導いたキーパーソンこそが、テレビ番組等でも度々話題にのぼる「実母」の存在です。地元でスナックを営むなどパワフルで行動力に溢れた母は、「息子のルックスと愛嬌なら芸能界で勝負できる」と確信。本人の預かり知らぬところでジュノン・スーパーボーイ・コンテストに履歴書を送り、オーディションへの参加を半ば強引にセッティングしました。
家族社会学や心理学の観点から見ると、子どもの人生に過剰介入する「ステージママ文化」や共依存的な関係は時にリスクを孕みますが、戸塚家における母子のバウンダリー(境界線)は非常に健全でした。母の行動は支配ではなく、引っ込み思案だった息子の背中を外の世界へと押し出す純粋な「推薦」であり、戸塚純貴自身もインタビューで「あのとき母が応募してくれなければ、整備士として地元で暮らしていた。母には感謝しかない」と公言しています。
また、戸塚純貴には実の「兄」が存在します。ネット上では「兄も俳優なのでは?」「兄弟で芸能活動をしている?」といった噂が流れることがありますが、兄は芸能人ではなく一般人です。過去には起業してビジネスを手掛けるなどバイタリティに溢れた人物として知られており、兄弟仲は極めて良好。少年時代から兄の背中を追っていたというエピソードからも、温かく自立した家族関係の中で伸び伸びと育ったことが窺えます。