華やかな熱戦の裏側で、選手と指導者たちが向き合っている現実的な課題もある。文部科学省が主導する中学校部活動の地域移行や活動時間制限のガイドラインは、公立校を中心に練習環境の劇的な変化をもたらした。平日の活動時間が厳格に管理されるなか、いかにして質の高い練習を組み立てるか。かつてのような長時間練習に頼った強化モデルは、完全に転換点を迎えている。
この変化に対して、上位進出を果たした学校はICTを駆使した効率的なアプローチで対応していた。短時間で集中して行うドリルメニューの導入や、各自のスマートフォンを活用したフォームチェックなど、頭脳的なアプローチが定着しつつある。制約があるからこそ、一球に対する集中力と自主性が研ぎ澄まされる。逆境を糧にして洗練された戦い方を身につけたチームが、結果としてトーナメントの上位へと駒を進めた事実は象徴的だ。