2000年代半ば、ネタ番組『エンタの神様』への出演を機に社会現象を巻き起こした「小梅日記」。日常の些細な不満を七五調のリズムに乗せて叫ぶスタイルは、子どもから大人までを瞬時に虜にした。だが、ブームの熱狂が去った後、多くの同世代芸人が淘汰されていく中で、彼が選んだ道は奇妙な深化だった。
『水曜日のダウンタウン』をはじめとするバラエティ番組で見せたのは、もはや従来のフリとオチが成立しない異次元の世界観だ。脈絡のないフレーズが連なるシュール漫談は、SNS上で「#まいにちコウメクイズ」として熱狂的に拡散され、解読不能な現代アートのような扱いを受けるに至る。狙って滑っているのか、それとも天然の狂気なのか。境界線が完全に消失したパフォーマンスは、デジタルネイティブ世代の心を強烈に掴み取った。