見渡す限りの見事な松林だが、これは決して自然の力だけで保たれてきたわけではない。戦国時代、武田氏と後北条氏の激しい攻防によって一度は伐採され尽くした海岸線に、増誉上人(ぞうよしょうにん)という高僧が一本ずつ松苗を植え直したという語り継がれる歴史がある。
そして今、地球温暖化に伴う台風の大型化や松くい虫の被害からこの松林を守るため、「令和の松林再生活動」が佳境を迎えている。地元の小中学生や市民ボランティアの手で若苗の植樹が続けられており、数百年の時を超えた「人と自然の絆」が今この瞬間も更新され続けているのだ。公園を歩く際、新しく植えられた青々とした若松の姿を探すのも、この場所ならではの深い楽しみ方と言える。