館内に足を踏み入れた瞬間、誰もが息をのむのが2フロア吹き抜けのダイナミックな大展示室です。旧局舎の昭和初期モダニズム建築を活かした空間には、東京大学で実際に使われていた木製のアンティーク什器が並び、19世紀ヨーロッパの「驚異の部屋(ヴンダーカンマー)」に迷い込んだかのような錯覚を覚えます。
展示の中心となるのは、天井から吊り下げられたミンククジラやキリン、そして床面で圧倒的な存在感を放つマチカネワニの全身骨格標本です。絶滅した巨大鳥類エピオルニスの骨格や、色鮮やかな鳥類・昆虫の剥製標本、鉱物、歴史的な計測機器に至るまで、多種多様な展示物が独自の美学で配置されています。単なる分類学的な展示にとどまらず、空間全体が一つの巨大なインスタレーションアートとして成立している点が際立った特徴です。