冷徹な国家の番人でありながら、野崎の根底には極めて熱い人間味が流れている。危険に晒された医師の柚木薫を命がけで救出し、信頼する協力者ドラムには惜しみない愛情と報酬を注ぐ。彼が率いるチームに漂う絶対的な安心感は、過酷なストーリー展開における救いとなっていた。
冷酷無比な情報戦の世界に身を置きながらも、決して身内を切り捨てない。その揺るぎないプライドと信条が、単なる「キレものの上司」を超えたカリスマ性を生み出した。視聴者が野崎の背中に惹かれたのは、彼の圧倒的な強さの裏にある「人間としての温かさ」を感じ取っていたからにほかならない。