いわき市が東北他県と一線を画す理由は、その独特な地理的背景にある。背後に阿武隈山地を背負い、東には太平洋が広がる。西からの冷たい寒気は山地に遮られ、沖合を流れる暖流(黒潮)の影響をダイレクトに受けるため、冬でも雪が降ることは極めて珍しい。日照時間の長さにおいても全国トップクラスを誇る。
だが、この「恵まれた温暖さ」ゆえの落とし穴も存在する。海からの湿った空気が直接流れ込むため、気温の数値以上に体感温度が左右されやすいのだ。晴れていても海風が一吹きすれば一気に体感温度が下がる現象は、地元住民にはおなじみの光景である。