なぜこれほどまでにサメに対する人食いイメージが定着したのか。その起源をたどると、1975年にスティーヴン・スピルバーグ監督が手掛けた金字塔的パニックホラー映画『JAWS/ジョーズ』に行き着く。不気味な重奏とともに人間を襲う巨大な陰影は、世界中の人々に「海=人食い鮫の巣窟」というトラウマを刷り込んだ。
現在では、Netflixなどの動画配信サービスで数多くのパニック映画とともに高品質な海洋ドキュメンタリーが並んで配信されている。フィクションの恐怖とリアルな自然の姿を同時に消費できる現代において、メディアが構築した虚像と実体を見極めるリテラシーが視聴者に求められている。