急成長を続けたチケキャンに破滅の瞬間が訪れたのは2017年12月のことでした。兵庫県警が商標法違反および不正競争防止法違反の容疑で、運営会社であるフンザへの家宅捜索(強制捜査)に踏み切ったのです。
捜査の直接的な引き金となったのは、フンザが運営していた「ジャニーズ通信」などのアーティスト情報まとめサイトでした。人気アイドルグループの商標を無断で使用してファンサイトのような外観を作り、そこからチケキャンの高額転売ページへと意図的にユーザーを誘導していた行為が、商標権の侵害にあたると判断されたためです。
事態を重く見た親会社のミクシィは外部弁護士による特別調査委員会を設置。調査の過程で、商標の問題にとどまらず、組織的な転売業者に対する優遇策や本人確認の形骸化など、コンプライアンスを著しく欠いた運営実態が次々と浮き彫りになりました。ブランド毀損と社会的批判の激化に耐えかねたミクシィは、2018年1月にサービスの終了を正式決定し、同年5月末をもってチケキャンは完全に閉鎖されました。