『物語シリーズ』異色の詐欺師・貝木泥舟が放つ「偽物論」の深遠

『物語シリーズ』異色の詐欺師・貝木泥舟が放つ「偽物論」の深遠

『物語シリーズ』異色の詐欺師・貝木泥舟が放つ「偽物論」の深遠の詳細解説をお届けします。最新トレンドが満載です。

ヒロインのひとりである戦場ヶ原ひたぎと貝木泥舟の因縁は、物語全体を通じても最もドラマチックな人間模様を描き出している。ひたぎの家庭が宗教団体によって崩壊しかけた過去、彼女の母親を狂わせたカルトを壊滅させたのは、ほかでもない貝木だった。だがその結果、戦場ヶ原家は破産し、ひたぎは貝木を「我が家を滅ぼした詐欺師」として激しく憎悪することになる。

しかし、ここにも貝木の屈折した美学が隠されていた。彼がカルトを解体した真の目的は、幼いひたぎを怪しい宗教の手から救い出すことだったのではないか——この考察はファンの間で長年議論されている。『恋物語』でひたぎから直接の依頼を受けた際、かつて憎まれ役を買って出た彼女のために再び命を賭ける貝木の姿は、二人の間に単なる仇敵以上の、切なくも深い絆が存在することを証明している。

鈴木 陽菜
Author

鈴木 陽菜

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。