嫌がらせやストーカー行為、執拗な連絡が続く場合、より踏み込んだ毒親との絶縁・縁を切る方法を検討する必要があります。日本の民法上、法的に親子関係を完全消滅させる手続きは原則として存在しませんが、実務的に接触を断つ制度は整っています。
有効な法的自衛策が、自治体に申請する「住民基本台帳事務における支援措置」です。DVや虐待、ストーカー行為の被害者を保護するための制度であり、警察や配偶者暴力相談支援センターなどの相談実績をもとに自治体に認められると、親が住民票の写しや戸籍の附票を取得して新住所を特定することをブロックできます。
また、成人は「分籍届」を役所に提出することで、親の戸籍から抜けて自分を筆頭者とする単独の戸籍を作ることができます。これ自体に連絡を断つ法的な拘束力はありませんが、精神的な区切りとして選択する人は少なくありません。
将来的な懸念として多くの人が頭を抱えるのが、毒親の老後と介護拒否の問題です。民法877条第1項には直系血族間の扶養義務が規定されていますが、これは「自分の生活を犠牲にしてまで親の面倒を見る義務(第二次扶養義務)」ではありません。生活困窮や虐待の過去がある場合、金銭的・労務的な援助が困難であることを自治体の福祉担当窓口や地域包括支援センターに明確に伝え、生活保護や公的扶助へ繋いでもらう手続きを踏むことで、介護を法的に拒否・委託することが可能です。