中心気圧930hPa以下の極めて強い台風が、日本列島を直撃する危険度は年々高まっている。海面水温が28度以上の海域が北上したことで、本州直前に達しても勢力がほとんど衰えない「勢力維持型」の台風が定着したためだ。
気象庁が特に警戒を呼びかけているのが、接近直前に生じる「急激な発達(Rapid Intensification)」のリスクである。わずか24時間で中心気圧が30hPa以上も急低下する現象が頻発しており、従来の半日単位の避難準備では対応が間に合わないケースが増加。これまでの成功体験に基づく油断が、そのまま致命的な逃げ遅れにつながる環境へと変化している。