現代のコミュニケーションは、かつてないほど精神的コストの削減を重視している。無駄なストレスを避けたいと願う人々にとって、他人の生産性のない愚痴を聞く時間は「コスト」でしかない。SNSの普及によって個人の発信力が高まった反面、リアルな対面コミュニケーションにおいては、より「快・不快」の選別がシビアに行われるようになった。
かつては居酒屋で愚痴を言い合うことが昭和・平成のコミュニケーションの一環とされていたが、その常識は完全に崩壊した。現在では、不満を垂れ流す人物は「関わるだけで自分の運気や生産性を下げる存在」として、瞬時に分類されてしまう。このネガティブ・フィルターの存在が、無意識のうちに人々を遠ざける原因となっている。