かつて薄暗さが目立った高架下の空間は、木目の温もりが残るオープンエアのコミュニティモールへと変貌を遂げた。地元の老舗喫茶店が出店するカフェスペース、静寂が保たれたリモートワーク用のワークブース、そして地元の子供たちが自由に学習できるフリースペースがシームレスに繋がっている。
「以前は電車を待つ間、ただベンチでスマホを眺めるだけでした。でも今は、ここで一杯のコーヒーを飲みながら近所の人と話したり、仕事を片付けたりできる。駅に行くこと自体が楽しみに変わったんです」
毎朝この駅を利用する40代の会社員女性は、笑みを浮かべながらそう語る。乗降客のためだけの場所から、誰もが立ち寄りたくなる「街のサードプレイス」へ。駅のあり方そのものを変革する試みが実を結びつつある。