福島第一原発事故を契機に、日本の原子力行政は旧原子力安全・保安院を解体し、独立性の高い原子力規制委員会を発足させました。策定された「新規制基準」は、過去の想定を根本から見直す世界最高水準の厳格さを誇ります。
- シビアアクシデント対策の義務化:全電源喪失や炉心損傷を前提としたベント設備(フィルター付きベント)や可搬式電源車の配備。
- 特定重大事故等対処施設(特重施設)の設置:航空機衝突などのテロ行為に対応できる遠隔制御室・注水設備の整備。
- 自然災害の基準見直し:プレート境界型地震や活断層評価の厳格化、想定を超える津波防波堤の嵩上げ。
再稼働が進む既存炉に対し、これらの基準をクリアすることが絶対条件として課されています。加えて、万一の事故時にも物理法則(自然循環など)によって自動的に冷却が維持される「受動的安全性」を備えた次世代革新炉(革新軽水炉、小型モジュール炉:SMR、高温ガス炉など)の開発・導入計画が具体化しています。