世界のロケットビジネスは、長年イーロン・マスク率いるスペースXの「ファルコン9」による独壇場だった。圧倒的な再利用技術と低価格攻勢に、欧米の旧来型ベンダーは苦戦を強いられてきた。
しかし、中国は「再利用」とは異なる力技で対抗軸を築き上げた。国主導の強大なサプライチェーンと大量生産能力を活用した、驚異的な製造コストの抑制だ。液体酸素とケロシン(灯油)を主燃料とする無毒・無公害推進剤の段をベースとし、組み立てから発射までのターンアラウンド時間を極限まで短縮。打ち上げサイクルはかつての数カ月から今や数週間単位にまで縮まった。打ち上げの「定常業務化」だ。