1980年、引退直前に出版された自叙伝『蒼い時』。この本は、当時の芸能人本としては異例の告白書だった。彼女はその中で、実父に対する激しい嫌悪感と決別の意志を明確に綴っている。「私には、父はいない」という趣旨の言葉は、当時の世間に大きな衝撃を与えた。百恵は、父親に対して数千万円とも言われる「手切れ金」を支払うことで、法的な関係を含めたすべての繋がりを断ち切った。それは、自らの自由と尊厳を守るための、20代前半の女性による命がけの抵抗だったのだ。
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