『め組のひと』の歌詞を深く読み解くと、麻生香太郎による極めて緻密で遊び心あふれる言葉遊びが散りばめられていることに気付かされます。タイトルの「め組」とは、元来は江戸時代の町火消し(消防組織)の「め組」を指しています。
火消しの「いなせ」で威勢の良い江戸っ子気質をベースにしながら、歌詞中では夏のビーチに現れた魅力的な女性の「目(Eye)」、そして女性を意味する古語的な「女(め)」という3つの意味が見事に掛け合わされています。
「いなせだね 夏を連れてきた女(ひと)」「男たちの心を奪っては火を放つ美女」と「それを消火するはずの男たちが、逆に恋の炎で燃え上がってしまう」というアイロニカルで粋なストーリーテリング。視線ひとつで男たちを翻弄する女性の眼差しを描いたこのリリックは、化粧品CMのテーマであった「魅力的なアイメイク」を完璧に表現しつつ、大人のサマーバカンスの情景を鮮やかに浮かび上がらせています。