外観に違和感を覚えたら、次に確認すべきは「車内の搭乗員」と「ナンバープレート」です。ここには、走行中のわずか数秒間で白黒を判定できる決定打が隠されています。
高速道路で取り締まりを行う高速隊の車内には、例外なく水色(または濃紺)の警察制服を着用し、白い乗車用ヘルメットを被った警察官が2名乗車しています。一般道を担当する交通機動隊の場合は活動服に制帽のケースもありますが、時速100キロを超える超高速域での急制動や追突リスクが伴う高速隊の内規では、ヘルメットの着装が厳密に義務付けられています。追越車線から左側の走行車線に並びかける際、運転席と助手席のヘッドレスト付近に白い球体が2つ整然と並んで前方を直視していれば、その時点で100%覆面パトカーであると断定できます。
一方、ネット上で今なお誤解が散見されるのが覆面パトカーナンバープレート特徴にまつわる情報です。昭和から平成初期にかけて流布した「覆面はすべて8ナンバー(特種用途自動車)」という言説は、現在の交通取締用車両には一切当てはまりません。警察庁の調達仕様書に基づき、交通取締用無線車は一般乗用車と全く同じ「3ナンバー(普通乗用車)」で登録されています。
ただし、ナンバープレートの地名表記には明確な運用ルールが存在します。原則として管轄する各都道府県警察の所在地、あるいはその高速隊本隊・分駐所が管轄する陸運支局の地名が刻まれています。例えば、神奈川県警高速隊であれば「横浜」「相模」「湘南」、静岡県警であれば「静岡」「浜松」「沼津」といった具合です。旅行先や帰省先の高速道路で、地元エリアのナンバーを付け、ピカピカに洗車されたピュアセダンが走行車線を一定ペースで巡航している場合、警戒度を最大に引き上げる必要があります。