大規模な海外ロケや映画級のVFX、二転三転する密度の濃いサスペンス展開で日本中を呑み込んだ『VIVANT』。その怒涛の物語の中で、宮下今日子が魅せた演技は異彩を放っていた。登場時間は決して長くはない。にもかかわらず、セリフの「間」や視線の泳がせ方、わずかな肌の泡立ちまで計算し尽くされたかのような佇まいは、一瞬で物語のサスペンス度を極限まで引き上げた。
テレビドラマの枠組みを超えたその表現は、視聴者に「この人物は何者なのか」という強烈な違和感と没入感を与えた。SNS上では放映直後から「あの女優は誰だ」「一気に画面が締まった」と驚嘆の声が殺到。主役級スターがひしめく中で、確固たる存在感を示すことの難しさを知るドラマファンほど、彼女の仕事ぶりに唸らされたのだ。