双極性感情障害と双極性障害の違いとは?診断書の表記理由と病態を解説

双極性感情障害と双極性障害の違いとは?診断書の表記理由と病態を解説

双極性感情障害と双極性障害の違いとは?診断書の表記理由と病態を解説の真相について、分かりやすい解説を取りまとめてご紹介します。

診断において精神科医が最も神経を尖らせるのが、うつ病(単極性うつ病)との決定的な違いの識別です。生涯有病率はうつ病が約10〜15%とされるのに対し、双極性障害はおよそ1%(約100人に1人)と推定されています。

双極性障害を抱える患者の大多数は、気分の高揚している躁期・軽躁期ではなく、耐え難い苦痛を伴う「うつ状態」のときに初めて心療内科を受診します。この初診の段階で、過去にあった軽微な軽躁エピソード(「徹夜で課題を片付けた」「急に多弁になって買い物を楽しんだ」など)が患者から申告されない場合、医師は問診上「単極性のうつ病」と診断せざるを得ない構造的な課題が存在します。国内外の研究データによると、双極性障害の発症から確定診断に至るまでには平均して5〜8年もの歳月を要し、約6割以上の患者が初期にうつ病と誤診されていたという衝撃的な実態が報告されています。

この診断の遅れが引き起こす最大の医療リスクが、抗うつ薬(SSRIやSNRIなど)の単剤投与です。双極性の素因を持つ脳に対して抗うつ薬を単独で投与し続けると、気分が異常に高揚してしまう躁転(マニック・スイッチ)や、躁とうつの周期が異常に加速するラピッドサイクラー化を人工的に引き起こしてしまう危険性があります。うつ病の治療を何年も続けているにもかかわらず、急激な感情の乱高下が治まらない場合、潜在的な双極性障害を疑う視点が不可欠です。

山本 拓海
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山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。