父である長嶋茂雄氏が社会的なアイコンとして崇拝される一方で、その家族が背負った苦悩は計り知れない。長男である長嶋一茂氏もまた、プロ野球業界という同じ勝負の世界に身を投じたことで、常に偉大な父の影と対峙し続ける運命を背負った。
世間からの絶え間ない比較、そして父を取り巻く様々な噂やスキャンダル報道の風圧は、家庭内にも小さくない波紋を投げかけた。一茂氏はタレント転身後、テレビ番組などで父との複雑な距離感や家庭内の独特な空気感についてたびたび口にしている。偉大すぎる父を持つ息子の苦悩は、外からは見えない深い葛藤に満ちていた。
しかし、様々な憶測や週刊誌報道を乗り越え、家族としての絆が断絶することはなかった。完璧なスターではなく一人の人間としての父親を受け入れるプロセスこそが、彼らの家族史における真のドラマだったと言える。