一口の水分量を議論する際、最も混同されやすいのが「容器による流出構造の違い」です。同じ人間が同じ意識で一口飲んだとしても、容器がペットボトルかコップかによって口内に入る体積はまったく異なります。
ペットボトルは飲み口を唇で密着させて「吸い出す」または「ボトル内の空気を置換しながら傾ける」構造になっています。内径約21mmのボトル口が物理的な流量リミッターとして働くため、縁全体から広範囲に液体が流れ込むコップに比べ、一度に口へ入る量が物理的に制限されます。
料理の現場などで「計量カップがないからペットボトルの一口で大さじ1(15ml)を代用しよう」とするのは避けるべきです。感覚的な一口は誤差が±10ml以上生じやすく、味付けの失敗につながります。どうしても代用したい場合は、規格が厳密に定められているペットボトルキャップ(すりきり1杯=約5ml=小さじ1/あふれる手前満杯=約7.5ml/2杯=約15ml=大さじ1)を活用するのが科学的に正確です。