四国三郎とも呼ばれる大河・吉野川。この水系は徳島の気候を象徴する存在であり、同時に気候変動の影響を最もダイレクトに受けるエリアだ。2026年の観測データを分析すると、上流の四国山地に降る雨の質が根本から変化していることがわかる。かつてのように数日かけてシトシトと降る雨は減り、わずか数時間で100ミリを超える猛烈な「集中砲火型」の降雨が定着しつつあるのだ。
この変化は下流域の水位を一気に押し上げる。河川の増水スピードが加速したことで、徳島市街地などの低地部では満潮時刻と重なった際の内水氾濫リスクが跳ね上がる。自治体の水防担当者も、従来の避難勧告マニュアルを根本から見直し、より早い段階での警戒アラート発令に切り替えざるを得なくなっている。