興味深いのは、Z世代やミレニアル世代が「風薫る」「薫風」といった伝統的な季語や表現に対して強い愛着を示している点だ。InstagramやTikTokなどのSNSでは、新緑が光に透ける短い動画に「#風薫る」「#薫風」のハッシュタグを添えて投稿するムーブメントが広がる。
「エモい」という一言で片付けられていた感情表現から、一歩進んで日本の歳時記や言葉の響きに風雅さを見出す若者が急増中だ。古来、日本人が自然の微細な変化を言葉で捉えてきた美意識が、デジタルネイティブたちに再発見された。文字通り「目に見えない風を言葉と映像で可視化する」文化が、現代のWeb空間で独自の進化を遂げている。