タップ加工(ねじ切り)の精度と工具の寿命を決定づけるのが、適切な下穴径の設定である。テーパねじは奥に行くにしたがって径が太くなる構造を持つため、ストレートドリルによる下穴加工の段階で適切な切削幅を見極めなければならない。下穴が細すぎるとタップに過度な切削抵抗がかかり、工具の刃欠けや配管内での折れ込み事故を引き起こす。
日本産業規格(JIS)が提示する寸法表に基づき、適切なドリル径を選定することが作業の基本だ。例えばRc1/4加工における標準的な下穴径はおよそ11.4mm〜11.5mmとされるが、難削材加工ではテーパリーマを用いて下穴に傾斜をつける前処理が効果的だ。下穴段階でテーパ角度を作っておくことで切削トルクが分散され、無理のないねじ切りが可能となる。