常盤平を語る上で外せないのが、駅南側に広がる常盤平団地だ。昭和34年(1959年)から入居が開始されたこの団地は、近代日本における集団住宅のパイオニア的存在である。築60年以上が経過し、一時期は住人の高齢化や空き家化が危惧されていたが、2026年の今、そこにはまったく異なる風景が広がっている。
UR都市機構によるDIY可能物件の拡充や、民間リノベーション事業者によるセンス溢れる室内改装が功を奏し、レトロな外観とモダンなインテリアを両立させた「団地暮らし」が20代〜30代のクリエイター層に大ヒット。高い天井感や広々とした敷地配置、日当たりの良さは、現代の狭小高層マンションでは決して手に入らない贅沢として見直されている。コンクリートの無骨さと緑の対比が、若者たちの目にはフレッシュなヴィンテージ建築として映っているのだ。