この特異なコールがどのようにして生まれたのか、そのルーツは2000年代初頭の秋葉原や原宿周辺のライブハウスシーンにまで遡ります。当時、黎明期にあった地下アイドルや声優イベントの現場において、ファン(オタク)たちがステージを盛り上げるために開発した応援作法がオタ芸やMIXコールの歴史の出発点です。
なかでも「ファイボーワイパー」を語る上で外せないのが、伝説的な古参ファンコミュニティに由来する「園長MIX」の存在です。当時、現場で強烈なリーダーシップを発揮していた通称「園長」と呼ばれるファン有志が、既存の標準コールでは間奏の小節数(尺)が余ってしまう楽曲に対して、オリジナルのフレーズを考案して尺を綺麗に埋めたことが発祥の経緯とされています。
園長MIXのフル尺フレーズは以下の通り展開されます。
「ファイボー! ワイパー! ファーマー! ジャスパー! ホワイパー! クーパー! イエスクレイパー!」
最後を「イエスクレイパー(skyscraper=超高層ビルのもじり)」で締めるこのコールは、スピード感あふれる楽曲の展開に完璧にシンクロしたため、瞬く間に全国のアイドル現場へと拡散していきました。