スウェットやニットの下から白Tシャツを覗かせるレイヤードスタイルにおいて、多くの人が直面するのが「なぜか短足に見える」「部屋着の下着がはみ出ているように見えてしまう」という違和感です。視覚心理学における「分割錯視」の観点から分析すると、裾から白を出しすぎた場合、胴体部分の視覚的ブロックが縦に間延びし、結果として脚の開始位置を実際よりも低く認識させてしまう現象が起きます。
現場での着用テストおよびスタイリストへの取材から導き出された白Tシャツレイヤード丈感の絶対基準は、トップスの裾から「2.5cmから4.0cm」の露出です。これ未満だと動いた際に隠れてしまいアクセントとしての効果を失い、5.0cmを超えるとウエスト位置が不自然に下がり、だらしない印象を与えてしまいます。
もう一つの失敗要因は「首元(ネックライン)の詰まり具合」です。アウターとなるトップスの首元からインナーの白リブが1.0cm程度綺麗に覗いていると、顔周りに清潔なレフ板効果が生まれます。しかし、インナーがVネックであったり、首元がヨレて横に広がったUネックを選んでしまうと、首元には白が見えず裾だけが長く垂れ下がるというアンバランスな状態に陥ります。上下のバランスを整えてこそ、レイヤードは真価を発揮します。