長年続いていたハロウィンの光景が暗転する直接の契機となったのは、2015年8月に起きた山口組の分裂抗争でした。六代目山口組から「神戸山口組」が離脱し、全国各地で銃撃や車両特攻などの凶悪な抗争事件が頻発する事態となったのです。
2015年10月、総本部の門前に「諸般の事情により、毎年のハロウィンを今年は中止とさせていただきます」という異例の張り紙が出されました。子どもが抗争の巻き添えになるリスクを組織側も意識せざるを得なくなった瞬間でした。翌年以降に一部再開されたものの、周囲には防弾チョッキを着た警察官が多数配備され、機関銃や拳銃を警戒する緊迫した空気が漂うようになりました。
事態を重く見た兵庫県警と兵庫県議会は、ついに抜本的な法的包囲網の構築に踏み切ります。2026年10月、「兵庫県暴力団排除条例」の歴史的な改正案が可決・施行されました。
この条例改正によって、暴力団員が18歳未満の青少年に対して金品やお菓子を配ること、事務所に立ち入らせること、連絡先を交換することなどが全面的に禁止されました。違反者には公安委員会からの中止命令が出され、従わなければ即座に刑事罰(懲役刑または罰金刑)が科される厳格な枠組みが完成したのです。