音楽面における最大の功績は、ロンドンやニューヨークで隆盛を極めたドリルミュージックを、日本独自の情景とリリシズムに落とし込んだ「ジャパニーズドリル」のパイオニアとしてシーンを牽引した点にあります。
代表作である1stアルバム『悪名高い悪魔』をはじめ、彼のディスコグラフィにはストリートの冷徹な空気感が濃密に封じ込められています。スライドする重低音の808ベースと不穏なハイハットの上で繰り出されるフロウは、当時の日本語ラップシーンに大きな変革をもたらしました。
中でも代表曲『悪夢』は、彼の音楽的到達点を示す歴史的名曲です。抜け出せない負の連鎖、仲間との絆と別れ、眠れない夜に襲いかかるトラウマを叙情的に歌い上げたリリックは、単なる不良の武勇伝ではなく、過酷な現実に生きる青年の魂のドキュメンタリーとして多くのリスナーの胸を打ちました。